佐渡の暮らし
30代から佐渡島に渡ってきました。今は夫とふたりで、小さな一軒屋に住んでいます。国中平野と大佐渡山脈を望み、トキが羽根を休める田んぼが広がる自然豊かな場所です。
この家に住み始めてから畑を始めました。家主さんのご好意で自宅脇に20坪ほどの畑をお借りしています。野菜を育てたり梅干しに醤油作りなど。自然からの恵みを受け取りながらの穏やかな暮らしです。
自宅から半径1〜2キロ程度の場所には、徒歩で行きます。車だと気づかない風景に出会えますし、集落の方とたまに顔を合わせることもできます。
歩道の草刈りをしていると、車の中から「おーい」と声をかけられます。「山菜とってきたけど、いるか」と集落の長老。ほかにも近所の皆さんからの野菜のお裾分けは数知れず。
親友になった近所の小学生姉妹が我が家に遊びにやってきて、以前は非公認の学童保育のようでした。その姉妹も、すでに高校生と中学生になりました。
春には、集落の住人として鬼太鼓の祭りに参加します。東京育ちで地元の祭りがなかった私たち夫婦が、初めて揃いの半纏に袖を通して太鼓を打つ仲間になった喜びは格別でした。
私がしたいこと、役立てることを新しい生き方の中でやっていきたい。そう決めてから数年が過ぎました。日々の営みの中で周囲の人々との絆を結びながら、とても自然な自分らしさを感じて過ごしています。
ピラティスとカイロプラクティックを人生の縦軸に、佐渡の暮らしを横軸にして、私が望む生き方で何かこの島に役に立てることを願いながら、ココロとカラダを平和と幸せで満たしながら、ずっとここで暮らしていきたいと願っています。
photo : Maiko Miyagawa